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5月, 2017の投稿を表示しています

低脂肪ダイエットは有効か?(2015年論文)

低脂肪な食事を実践した人々はどう変わったか? 過去35年間、栄養に関する専門家たちは人々に食事から脂質を減らせとアドバイスしてきた。 このアドバイスの由来は、食に関する国家目標として 「脂質の摂取を減らし、炭水化物の摂取を増やせ。」 というアメリカ合衆国元上院議員George McGovernの指導にある。 これを真に受けたアメリカ国民の肥満率は過去最高に達した。 Brigham and Women's HospitalとHarvard Universityが蓄積されていた、低脂肪食に関する研究から53個の研究をランダムで選び、長期間の減量効果を分析してまとめた。 その結果、 低脂肪食は、脂質をしっかりと摂る食事よりも減量効果がないことが分かった。 脂質は長い間、悪者として扱われてきた。 しかしそれには科学的な事実ではなく、政治的な事情を考慮しているという背景がある。 脂質には身体の中で代えのきかない重要な役割がある。 脂質を摂らないと人間は生きていくことができない。 また、“美”にも密接に関係している。 体脂肪を燃やす手助けもしてくれる。 良質な油を知ることはあなたにとって計り知れないメリットがあるということを覚えておいてほしい。 (参考 The Lancet Diabetes & Endocrinology, 3: 968-979,2015)

チャリティーLINEスタンプ発売開始。

今回は先日Twitterで発表した【チャリティーLINEスタンプ】についての詳細を書いていくぞ。 なぜチャリティーをしようと思ったか? -俺の職業はパーソナルトレーナーだ。 「ずっと健康でいたい。」 「エネルギッシュな毎日を送りたい。」 「カッコイイ身体、美しい身体を手に入れたい。」 「いつまでも趣味を続けたい。」 このような希望はほとんどの人が持っている。 確かな知識と豊富な経験、高度な技術と丁寧なコミュニケーションを持ってそんな人たち全てのために力になるのがパーソナルトレーナーだと俺は思っている。 だから俺は仕事の傍ら、Twitterを通じて知識と経験に則った“本物の”ボディーメイキングを伝えてきた。このブログも同じ理由で始めた。 リプライやDMを見る限り、少しはみんなの役に立てていると自負している。 だがそれはなにより、みんなの努力と整った環境があったからだ。 世界には健康でいたくても難しい人がいる。 生きるので精一杯の人がいる。 そんな人たちにも“パーソナルトレーナーとして”少しでも何かできないかと考えた。 そしてその結論として、 【チャリティーLINEスタンプ】を発売することにした。 つまり、みんなと一緒に厳しい状況に置かれている人たちの助けになろうということだ。 みんなの力を貸してほしい。 なぜLINEスタンプなのか? -この理由はシンプルだ。 ただ募金するだけなら個人でもできる。 また、簡単にいくらでもできてしまうため逆にキッカケとタイミングが分かりづらい。 あとはせっかく寄付してもらうのだから少しでもみんなに楽しんでもらいたい。 そこで、 ほぼすべての人が利用しているアプリケーション「LINE」で使うことができるスタンプを作ることにした。 寄付金と寄付先について - LINEスタンプの売上金は全て寄付に充てる。 スタンプ制作費は全てこちらで負担する。自腹だ。 ※ただしLINE株式会社、Apple、Google Playから差し引かれた分(約65%)は売上とみなさない。 売上と寄付額の証明はTwitterで公開し、まとめたものをブログとTwitter両方で公開する。 寄付先については、 (認定)特定非営利活動法人「SHARE」 ホームページ とする。 彼らの活動をチ

アミノ酸は空腹感を抑える。(2016年 論文)

アミノ酸は無駄な空腹感を抑える。 簡単に説明すると、 アミノ酸とはタンパク質を構成している小さな栄養成分 だ。 だから例えば、鶏肉(タンパク質)を食べたらアミノ酸を摂取しているということになる。 アミノ酸には様々な種類があり、体内で作ることができないもの(必須アミノ酸)もあるため食べ物で補う必要がある。 ある実験で、 「食事+ホエイプロテイン」と「アミノ酸をホエイプロテインに似せて配合したもの」をそれぞれ被験者に摂取させ、その後の満足感と空腹感を比べたものがある。 結果は、前者は食事をとったにも関わらず違いはなかったということだ。 肝臓はアミノ酸を血糖に変える機能を持っている。 さらにいくつかのアミノ酸はインスリン、グルカゴンの分泌を促して血糖値を調整してくれる。 これらは 異常な空腹感を抑え、満足感を満たす役割があると考えられる。 「さっき食べたばかりなのにもうお腹が空いている。」 「間食せずにはいられない。」 「1度に大量に食べてしまう。」 という人はたいてい〝炭水化物過多〟の食事をしている。 糖質は効率のいいエネルギーになる反面、摂取方法によっては血糖値を急上昇させたり、乱れさせて体脂肪の合成、食べ過ぎを招く。 なので、心当たりのある人は 食事のタンパク質の割合を増やすか、ホエイプロテインを食事に加えたりや間食時に摂取すると改善が期待できるはずだ。 参考(British Journal of Nutrition, 116: 1666-1673, 2016)

メラトニンがあなたの体脂肪を減らす。 (2015年論文)

メラトニンはあなたのダイエットを助ける。 メラトニンは 睡眠を促進すると言われている脳の一部で作られるホルモンで、暗闇と光に反応して周期的に作られる。 イタリアの研究者たちが行ったマウス実験で、 メラトニンがマウスの体脂肪削減を促進したことが分かった。 体脂肪の少ないマウスと肥満のマウスに、メラトニンまたはプラセーボ(偽薬)を含ませた水を8週間に渡り与えた。 すると、体脂肪の少ないマウスに変化はなかった一方で、 肥満だったマウスは体脂肪が減少した。 これは、メラトニンが アディポカイン(脂肪細胞の増殖を制御する遺伝子)の炎症抑制と正常化に機能したからだとされている。 またメラトニンは、 褐色脂肪細胞(体脂肪を燃焼させる働きを持つ)を活性化させ、エネルギー消費を増大させることも分かった。 メラトニンは睡眠だけではなく、体脂肪のコントロールにも大きく関与していることを忘れてはならない。 個人的な経験上でも 睡眠時間が十分に取れていない人、生活が不規則な人は痩せづらいケースが多い。 十分な睡眠は筋肉の回復や様々な代謝にも大きく関わるため最優先に考えたい。 メラトニンを増やす方法 ①生活のリズムを整える(起床時に光を浴びる) 周期的にメラトニンは生成されるため、それに適した生活の仕方がベスト。 ②十分に眠る 睡眠が取れていないとメラトニンの生成が抑えられてしまう。また、メラトニンの恩恵は睡眠時に実感できる。 ③バランスの良い食事をとる(肉・魚等のタンパク質は必ず) さかのぼっていくと、メラトニンはアミノ酸から出来ている。 ④リズミカルな運動をする(ジョギングや踏み台昇降がオススメ) リズミカルな運動はメラトニンの生成を助けると言われている。また、ストレス解消にも効果的だ。 ⑤就寝前には極力ブルーライトを避ける スマートフォンやパソコン、液晶テレビの画面からはブルーライトが出ている。このブルーライトは体がスリープモードに入りそうなところを邪魔してしまう。 質のいい睡眠の敵ということだ。 以上のことに気をつけて生活してみて、1ヶ月経っても全く改善がなかったらサプリメントを使用してもいいと考えている。 ただ まずは生活改善が基本で、効果も見込めるためこちらから着手するように。 参考(Nutrit

緑茶サプリメントは取り扱い注意。(2016年 論文より)

Green Tea Supplement (EGCG) 緑茶成分(カテキン)を抽出したサプリメントに関する論文。 緑茶に含まれる カテキン は「熱産生」を増やし、食欲を抑える効果があるとして減量を促進すると言われている。 そのため、ダイエット中の人々に人気があるサプリメントの1つだ。 しかし、この カテキンサプリメントは肝臓に有害となる恐れがある ことがまた報告された。 ノルウェーフードセイフティーオーソリティーによると、彼等にカテキンサプリメントに関する肝臓の健康被害の報告が少なくとも20件以上は寄せられているという。 すでに今までも、人間と動物両方の研究で 代謝性疾患を持つ場合のカテキンの肝臓に対する有害性は発見されている。 肥満に分類される人は代謝に問題を抱えている場合が少なくない。 つまり 肥満に悩み、ダイエットをしようとカテキンサプリメントを使用すると、カテキンの副作用の被害を受けてしまう可能性がある。 もし、カテキンサプリメントを使用する場合は以下のことに気をつけるべきだ。 ①自分の健康状態を確認する。 ②必ず用量を守る。(早く痩せたいからといって過剰摂取はリスクを上げる) ③食事と共に服用する。 これらを守ることで 副作用のリスクを減らすことができる。 参考(Nutraingredients.com, March 18, 2016 )